nomgrooveアーカイブス presents:
The night is young.
夜は若く、彼も若かった
夜の空気は甘かったが、彼のこころは苦かった・・
ウィリアム・アイリッシュの「幻の女」は確かこんな風な書き出しから
はじまる
季節は新緑の5月 街は夕暮れとともに 昼間の強い日差しから
解き放たれ 幾ばくかの安堵感とともに夜の訪れを待つ密やかな戯れの
トワイライトtime のとば口に在りながら 期待感と憂愁とのアワイで
旅人たちの仕度の時を待つ ベルボーイやドアマンのように
所在なさそうにたたずんでいた
いっぽう 彼は 自らのある「計画」を胸に 気付かれるはずのない
こころの内を気付かれまいとでも言い聞かせるように あへて無表情な
風情を周囲に発散させながら そして若い人特有の挑発的な不遜な光を
そのまなざしに湛えて 凪いだような目抜通りを歩き出していた
彼の名は・・ 僕は「彼」がラスコーリニコフその人と重なってしかたがないのであるけれど・・
この五月から六月の上旬あたり、とくに日が傾きかける頃から夜更けに
かけてが 僕にとってのBest Season なんだよね
この季節になると無性に聴きたくなるのが BOSA NOVA
どんなものでもwelcome デスガ 強いて言うなら
スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトのコラボレーションが生んだ
傑作 GETZ&GILBERTO(スペルチェック・プリーズ♪)や
パット・メセニー・グループ のAre You Going With Me の
入っている OFFRAMP などがよいですね
この時期 世界の生きとし生けるものすべてが その営みの息吹を
なんの疑いもなく ふりまきながら 「感じている」
・・アルベール・カミュが語った 「世界の優しい 無関心」を
◆
編集 注:「茂木健一郎 クオリア日記」2007年5月25日に書かれたコメントに加筆し転載いたしました。
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